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《わが家のお正月フルコースランチ2011/1/2》

 今年はうちの奥さんの東京の実家から義母と義兄が車でうちに来てくれることになり、わが家で正月らしく和風フルコースランチを作ることになりました。それでも、唯一品、うちの定番で殆ど欠かすことができなくなってきたgambas al ajillo(ガンバス・アル・アヒージョ、海老とニンニクのオリーブオイル炒め)は加えることにしました。
 メインがほとんど料理の手間がかからない刺身とお茶漬けなので正月らしくゆっくり食べながら料理を作ることができるシェフに優しい献立でした。


【aperitivos y entradas(アペリティーボス・イ・エントラダス、前菜)】

・ お正月三点セット(ごまめ、黒豆栗甘露煮添え、ちょろぎ)
・ かずのこの鰹節振り
・ 高野豆腐と椎茸の煮込み
・ ずわい蟹とぽん酢
・ スモークサーモンのオリーブ添え
・ Queso manchego(ケソ・マンチェゴ、ラ・マンチャ産羊のミルクのチーズ)&ソーダクラッカー
・ Gambas al ajillo(ガンバス・アル・アヒージョ、エビのニンニク・バージンオイル炒め:レシピは2010.11.01のページ参照)、白アスパラ入り
【sopa(ソパ、スープ)】

・ 大阪風お雑煮(レシピは2010.12.25ページ参照)
【primer plato(プリメール・プラト、第一料理) 】
・ 刺身盛り合わせ(本まぐろ赤身・中トロ、鯛、モンゴウイカ
【segundo plato(セグンド・プラト、第二料理】
・ 鰻茶漬け
【fruta(フルタ、果物)】
・ みかん
【café(カフェ、コーヒー)】
・ ネスプレッソまたはコロンビアコーヒーまたはお茶


《わが家のクリスマスイブ2010/12/24》

 夫婦と息子一人にココが加わるささやかなクリスマス・パーティ。ココはいつものドッグフードに歯磨きおやつだけです。メインはケンタッキーフライドチキンのオリジナルチキン10個入りバーレルにしました(ちょっと多すぎたかな)。近くのケンタッキーに夜7時引き渡しで予約しました。
 さて、先ずは【bebidas(ベビダス、飲み物)】ですが、クリスマスの乾杯にはCAVA(カヴァ、スペインカタルニア地方の発泡ワイン、フランスのシャンパンに相当)が一番ですね。最近は日本でもbrut(ブルー、辛口)が一般的になってきて、私も辛口でないとだめなほう、一方、うちの奥さんはsemi-seco(セミセコ、ハーフドライ)でないと絶対にだめなので、ハーフボトルを探しますが、これがなかなか見つかりません。コンビニのローソンで白ではなくロゼですがCAVAのsemi-secoハーフボトルがみつかりこれに落ち着きました。ビールは琥珀ヱビスのロング缶、赤ワインはチリ産の若いものなので予めデカンタに移しておきます。
 次に【aperitivos y entradas(アペリティーボス・イ・エントラダス、前菜)】として、イベリコ豚の生ハムなら最高ですが高価なので、今日は、これも日本では少し高価ですがqueso manchego(ケソ・マンチェゴ、ラ・マンチャ産羊のミルクのチーズ)とカマンベールに似たフランス産生チーズCaprice des Dieux(カプリス・デ・デュー)、そしてわが家では定番のgambas al ajillo(ガンバス・アル・アヒージョ、エビのニンニク・バージンオイル炒め: レシピは2010.11.01のページ参照)、白と緑のアスパラを加えます。パンは固いのと軟らかいバケットです。サラダはカラフルなensalada mixta(エンサラダ・ミスタ、ミックスサラダ)でドレッシングは手軽に市販のピエトロを使います。










《Receta レシピ》

 たいていのスペイン料理の基本となる3点セット、バージンオイルとにんにくと唐辛子に、白ワインと酢を追加し、焼き赤ピーマンとパセリを細かく切ったものを入れて作るsalsa bilbaina(サルサ・ビルバイナ、ビルバオ風ソース)という絶妙のソースがあります。これを鯛、すずき、カレイ、舌平目などの白身魚をフライパンまたは網で焼いた上にかけるといきなり極上のスペイン料理に変身します。焼き赤ピーマン(pimientos del piquillo,、ピミエントス・デル・ピキージョ)はスペインでは瓶入りでどこにでも売っていますが、日本では入手があまり簡単でないので省略しても味に大きな差はないと思います。焼けた赤ピーマンの赤と黒の色合いがなくなるのは残念ですが。皿に盛りつけるとき、黒オリーブ(または緑オリーブ)を添えるとオリーブオイルがかかった焼魚とよく調和して一層スペイン料理の感じが増幅します。また、味と香りと色合いのため、カットしたレモンを添えることをお勧めします。


Salsa bilbaina:
ビルバオ風ソース

 フライパンにバージンオイルを入れて中弱火で熱し充分熱くなったら輪切りにしたにんにくを入れ軽くかき混ぜながら炒める。にんにくに少し色がついたところで唐辛子を入れ焦げないよう注意しながらしばらく炒めてから細かく切った焼き赤ピーマン(省略可)を入れ、にんにくが黄金色になるまで炒め、白ワインとその半量の酢を加え塩で味を調節、そしてしばらく熱してから火を止め、細かく刻んだパセリを入れる。
[注 意]
 鯛など白身魚をガスコンロ下の両面焼きグリルで焼くとき、魚が網にくっつかないよう網にオイルを塗り予熱してから焼く。焼きすぎないよう注意して焼き、魚を取るときは、網にくっついている場合、身が壊れないよう網にかかる部分を端から料理箸で丁寧に網の線を挟むようにして一本ずつ外していく。




Sopa de pasta china con albondigas de pollo:
鶏肉団子入り中華麺スープ

 マドリッドバルセロナでは当たり前ですが、たいていの地方都市にも中華レストランがあるのには驚かされます。これはヨーロッパの他の国でも同じです。小さな地方都市にはまず日本レストランはないので中華レストランにであうと、欧風料理に食べ疲れたときなど心温まる思いになるものです。こんなとき、軽いスープ麺風のものがあれば最高です。

 小さな地方都市の中華レストランにはあまり高級なものはありませんが、5つ星ホテルがいくつもあるコスタ・デル・ソルのMarbella(マルベージャ、「綺麗な海」の意味)は例外です。庭園の中に1、2階建ての寝室棟がいくつも小さく分かれて散らばり敷地がビーチまで直結するPuente romano(プエンテ・ロマーノ、「ローマの橋」の意味)というマルベージャでも最高級のホテルがあります。私は別荘販売を担当していたころ、日本からのお客さんを案内して地中海が目の前に見えるBeach Clubというこのホテルのオープンエアー式レストランをランチで何度も利用しました。そして、このホテルの周辺を探訪していたとき、噴水池を中庭にして周りに高級ブティックとレストランが入るPuente romano II(プエンテ・ロマーノ・ドス)という建物が併設されていて、その中に静かで落ち着いた雰囲気の、スペインでは最高級と思われる中華レストランTai Panがあるのを発見しました。私はこのレストランで初めてツバメの巣のスープ(sopa del nido de la golondrina)を食べたのですが、そのときは面白い名前のスープと思って注文しただけで、まさか本物のツバメの巣で広東料理の高級食材とは知らずに食べたのでした。
 さて、「鶏肉団子入り中華麺スープ」という題名ですが、要するに、家庭で簡単にできる、旨いラーメンの作り方を紹介します。

《Receta レシピ》

 スープは、一人前ずつ袋入りの粉末か液体の中華スープを使用。これはたいてい300か350cc用で大きなラーメン鉢には足りないので、不足分を鶏がらスープの素で補い、更に、味噌(マルコメの「料亭の味」を推薦)と隠し味に少量の砂糖を加えて完成させる。
 鶏モモ肉のミンチを何も添加せずボールにとり手でよくこね両手のひらで丸め、料理皿に乗せておく。フライパンを中火にして軽くごま油またはラードを敷き、片方の手でフライパンの柄を握り前後に軽くゆすりながら丸めた鶏肉を一つずつ続けて乗せ、全部乗せたらその手で料理箸を持ちそれも使って丸めた鶏肉を転がしながら表面を軽く焼き、鍋の沸騰したスープに入れ、更に、6つまたは9つに長く切ったなすも入れ、中弱火で火が通るまで煮る。ラーメンに入れる具はお好みだが、肉類は炒めてから煮たほうが旨くなる。
 卵は、鍋に水から入れ、沸騰したら弱火にして6分間茹で、湯を完全に捨てて気化熱で卵の殻を急冷して鍋を前後左右に強くふり卵の殻に割れ目をつけてから水をかけ殻をむく。茹で時間6分間は卵大きさにより調整、黄身が半なまの状態を目指す。
 麺は生麺を使用。多めの水で硬めに茹でる(指定より少し短めの時間で茹でる)。また、生麺を保存するには一つずつよくほぐしてラップで包み冷凍する。
 中身が落ちないよう鍋の下のほうに調理箸で遮ってラーメン鉢に半分くらいスープを注ぎ、茹でた麺を湯をよく切って静かに入れ、あとから中身の鶏肉団子と煮たなすを入れ残りのスープも入れる。調理箸を麺の中に入れて固まりをほぐし、二つに切った茹で卵と2cmくらいの幅で切ったネギ(万能ネギか小ネギ)を入れコショウをふる。



花火大会

 毎年8月1日は神奈川新聞主催のみなとみらい花火大会です。最近は恒例となってきたこの日に自宅で開く夕食パーティ。今年は日曜日にあたりましたが猛暑で中野のおばあちゃんたちは最終的に不参加。それでも金沢文庫の叔父さん夫妻とその一人娘の従妹、そしてうちの長男の大学時代の友人とその彼女は遥々あきる野市から来てくれて、わが家の3人を加え合計8名、手ごろな人数でスペイン風フルコースディナーを作りました。
 愛犬ココ(ビション・フリーゼ♂)も参加しました。もちろんココはドッグフードですが。

 これまでデザートは自分では一切作らずお店で売っているものの中から適当なものを選択することが多かったのですが、今回は冷凍庫を使い初めてシャーベットを作ってみました。時間的にメインの魚料理と肉料理の間に花火が始まり間が空くことが予想されたので、フランス料理でメインの中間にsorbeといって軽いシャーベットタイムが入ることがあるのに倣ってみようと思ったのです。ほんの思いつきの、ぶどう(デラウエア)とグレープフルーツのシャーベットに、色合いにチェリーを添えたものでしたが、これが好評だったのはうれしい驚きでした。

 下記のようなメニュー&レシピを準備したので次に何がでてくるか心積もりが可能だったためか、病気して食が細くなったというこの中では最高齢の叔父さんも完食、みなさんには以前にも増して大好評でした。実は、この前日にも私が関係するヨット協会の会長さん宅に8名くらい集まり、午前中ヨットに乗った後食材の買い物に行き、やはりスペイン風のフルコースランチを作ったので連日の料理作りだったのです。結局、メニューはメインの一つとデザート以外同じになってしまいましたが、会長さん宅では台所の勝手が違いいくつかのミスをしでかしていました。なべが大きくて作ったスープの量が予定の2倍以上になったり、ニンニクに充分焦げ目がつく前に次の材料を入れてしまったり。それでも、初めてだったので大目に見てもらえ大変満足していただけたと思います。
el 1 de agosto de 2.010


Bebidas:  Sangría, Cerveza, Vino tinto, Te Oolong etc. サングリア、ビール、赤ワイン、ウーロン茶他
Entrada:  Langostinos al ajillo con espárragos verdes 車海老とにんにくのオリーブ油焼きアスパラガス添え
     y baguete バケット
Sopa:   Caldo verde ポルトガル風ジャガイモと野菜のスープ
Primer plato:  Besugo a la bilbaina 鯛のビルバオ風ニンニクとオリーブ油焼き
Sorbete:  Sorbete de uvas con cerezas ぶどうのシャーベットさくらんぼ添え
Segundo plato:  Arroz de ajo con vieira y carne "wagyu" a la salsa japonesa
ガーリックライス、ホタテ貝と醤油味和牛添え
Café: Nespresso ネスプレッソ

《Recetas レシピ》
1. Langostinos al ajillo con espárragos verdes(車海老とニンニクのオリーブ油炒めアスパラガス添え):
初めに鍋にたっぷり多めのバージンオイルを中火で熱し、厚めに輪切りしたニンニクを入れ焦げ目がついたら鷹の爪と下半分を皮むき器でむき予め電子レンジで熱したアスパラガスを入れ、つぎに尾部を残して殻を剥ぎ尾先をカットし多めに塩をふった車海老を入れやや強火にしてで1分程度熱が通り過ぎないよう炒める(揚げる感じ)。カットしたフランスパンをオリーブ油のたれにつけて食べるとおいしい。パンは必ず口に入る大きさに手で千切って食べる。
2. Caldo verde(ポルトガル風ジャガイモと野菜のスープ):
鍋に適量の水を入れ、皮をむきカットしたジャガイモを入れて崩れるまで茹で、ジャガイモを細かく砕いてから、別途フライパンで約7mm立方にカットした角ベーコンとみじん切りにんにくをバージンオイルでやや強火で炒めたものを入れて塩・コショウ・コンソメを加え、最後に細かく千切りにしたチンゲン菜を入れ軽く煮る。
3. Besugo a la bilbaina(鯛のビルバオ風ニンニクとオリーブ油焼き):
フライパンにバージンオイルを中火で熱し、厚めに輪切りしたニンニクを入れ焦げ目がついたら鷹の爪を入れ、つぎにうろこを取り皮を剥いだ刺身用の鯛の切り身を皮側の面を下に入れ荒塩をふってやや強火でさっと焼く。鯛に火が軽く通ったら裏返してほんの少し焼き皮側の面を上に皿に盛る。フライパンに残ったニンニクとオイルを上からかけ酢をふり黒オリーブとクレソンを添える。
4. Arroz de ajo con vieira y carne "wagyu" a la salsa japonesa(ガーリックライス、ホタテ貝と醤油味和牛添え):
フライパンにピュアーオイルを中火で熱しみじん切りのニンニクと細かめにカットした多めのタマネギを入れよく炒め塩・コショウし、硬めに炊いたご飯を入れて炒め、細かく切った小ネギを加えて少し炒め、最後に醤油をかけさらに少し炒める。ホタテ貝は水をよく切りフライパンで片面に焦げめがつくよう強火でさっと炒めバターを加え塩・コショウして裏返してこちらの面も軽く焼く。薄切り和牛は切らずにそのまま薄くピュアーオイルを敷いたフライパンに載せやや強火で片面に焼けめがつく程度に熱して少量の砂糖を振って醤油をかけ裏返し、赤みが略消えたら火を切る。皿にガーリックライスを盛り、ホタテ貝と和牛を載せその間にカットした貝割れ大根を添える。