Besugo a la bilbaina(べスーゴ・ア・ラ・ビルバイナ、ビルバオ風鯛のオリーブ焼き)

 ブログを始めたときのフルコース料理の一品に入っていますが、改めてこの「ビルバオ風鯛のオリーブ焼き」を紹介します。私のスペイン料理のレパートリーの中で最も美味しいもののひとつです。
 マドリッドで私が通っていた会社の事務所は、都市計画で整然と再開発されたAZCAと呼ばれる大規模なブロック(区画)の中の一つのオフィスビルで、長方形の区画の周辺部は超高層ビルを含むオフィスビル(一部建物の上層階部分は住宅)が建てられ、内側には広い公園と一部に建物があり、地下には鉄道駅と各建物の駐車場を結ぶループ状の地下道路が巡り、大規模デパートの他に劇場、ボーリング場、レストラン、ショップなどたくさんの商業施設がありました。
 その区画の内側の地上1階、私の事務所から歩いてほんの数分のところにAsador Orió(アサドール・オリオ)というバスクレストランがあり、私はその店で初めて「ビルバオ風鯛のオリーブ焼き」を食べました。そのときは紹介してくれた先輩が、「これがうまいぞ」、と言ってuna ración(ウナ・ラシオン、一人前)注文したので私も一人前注文しましたが、驚くほど大きな鯛が二つ開きで巨大な皿に盛られて出てきました。凄い量ですがビールや赤ワインといっしょなら食べられるものです。それまで私は、鯛は刺身か塩焼きしか知らなかったのですが、オリーブオイルとニンニクに唐辛子とレモン(酢)の組み合わせが鯛をこんなに美味しくするものだと感動するとともに料理法の新境地を垣間見た思いでした。
 会社の事務所から近いこともありましたが、日本からのお客さんを連れて何度ランチにAsador Orióに足を運んだことか本当に数え切れません。Camarones cocidos(カマロネス・コシドス、小エビの塩茹で)やJamón ibérico(ハモン・イベリコ、イベリア豚の生ハム)なども注文するのでたいていの場合はmedia ración(メディア・ラシオン、半人前)、即ち、二つ開きの片側でしたが。
 ここではコース料理の一品として、また、日本風に量を少なくし、手間を省くため皮を剥いである刺身用の鯛の切身を使って作ります。本式は皮ごとオーブンで焼きますが。


《Receta レシピ》
Besugo a la bilbaina:
ビルバオ風鯛のオリーブ焼き

1. フライパンにバージンオイルを中火で熱し、厚めに輪切りしたニンニクを入れ、黄金色になる手前で鷹の爪を入れて軽くかき混ぜながら黄金色になったらニンニクと鷹の爪を取り出し料理用の小皿等に一時置きする。
2. つぎにフライパンをやや強火にして、(うろこを取り皮を剥いだ)刺身用の鯛の切り身を皮側の面を下にして置き、塩をふりさっと焼いてからやや弱火にし半分くらい火が通ったら裏返してほんの少し焼き皮側の面を上に皿に盛る。鯛の身が壊れないようにヘラなどをつかい注意してあつかう。
3. フライパンに残ったオイルにニンニクと鷹の爪を戻して加熱しその上からちぎったバジルの葉を入れてさっとオイルにくぐらせ、皿に盛った鯛に上にかける。その上にレモンの絞り汁(またはりんご酢)をかけ、黒オリーブとクレソンか貝割れ大根を添える。




♪ これはぜったいにうまいよ、ボクはどうせたべられませんが ♪

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