福島第一原発事故 汚染水との戦い

 2号機ピットから高濃度の放射性物質に汚染された水が海へ流出していたのが、ピット周辺土壌への水ガラス注入でようやく今朝止まりました。ただし、原子炉冷却のための注水が3基合計で毎日500トン以上あるのでその多くの部分が汚染水として漏出している可能性が高く、止められた汚染水は他の場所へ行くだけです。
 驚くべきは、流出していた水の放射性物質濃度が国の基準値の何と1億3500万倍だったということです。中央廃棄物処理施設などの低レベル汚染水の海への放出について、韓国政府は事前報告がなかったとして国際法違反の可能性もにおわせ日本政府を批判している状況ですが、放出する低レベル汚染水11,500トンは国の基準値の100倍ですから、放射性物質の量では、2号機ピットから1時間にトン単位で流出していた高濃度汚染水の僅か8.5リットルに相当するものです。国の基準が厳し過ぎることから、事実上無害ではあっても基準値の100倍の汚染水を放出するのに関係国や漁業関係者に対し国と東電が事前に説明しなかったことが問題を複雑にしています。
 2号機のタービン建屋地下、トレンチ、ピットの汚染水表面からは作業員が携帯する測定器の上限1,000ミリシーベルト/時を振り切る放射線が観測されていたにもかかわらず、1,000ミリシーベルト/時以上計れる測定器もあるというのにこれまで正確な計測結果が公表されていないのは情報公開上問題あると思います。何故マスコミが追求しないのか不思議でした。正確な数値を表に出せないのは、既に作業員が近づけなくなるような事態なのかも知れません。作業員の放射線累積上限は250ミリシーベルトですから、仮にそれまでの累積値をゼロとしても、1,000ミリシーベルト/時で作業可能時間が僅か15分となり、その数倍で事実上作業不能です。
 このように格納容器に損傷の疑いがある2号機周辺の汚染水がとりわけ高濃度で問題なのですが、タービン建屋地下とトレンチ内に溜っている汚染水の1〜3号機合計は6万トンと推定され、更に、原子炉圧力容器への注水量は3基で毎日500トン以上、一部蒸発はあるとはいえ原子炉からの漏水が10日で5000トンに達します。これに対し、海への低レベル汚染水を放出した中央廃棄物処理施設が3万トン、圧力抑制室用サージタンク2基で7,000トン、復水器3基で7,500トン、復水貯蔵タンク4基分あわせて9,000トンで合計5万トン強しか余裕ありません。
 この他に、1万トンの能力がある浮上式公園のメガフロートが、静岡市から貸与を受け昨日清水港を曳航されて出港、1,000〜1,200トン能力のバージ船数隻の調達計画、仮設タンク2万トンの新設計画などありますが、このバランスの中で、とにかくタービン建屋の汚染水を除去してしまわないと原子炉冷却装置復旧への作業に取り掛かられません。厳しい戦いです。

【ココのつぶやき】 

♪ きょうは暖かくてすごくいい天気、この調子だと桜がもうすぐ満開です ♪

♪ このさくら、なんだか分かりますか、場所は「帆船日本丸」のところです ♪

♪ レン君のママに教えてもらったんだけど、「ヨコハマヒザクラ」といいます ♪

♪ 横浜とつくのはこの品種だけ、ソメイヨシノと同じで葉がでる前に花が咲くからキレイなのです ♪ 

♪ あっ、失礼、ランドマークタワー見上げたらあくびでちゃった ♪

♪ でも、ここから始まる通り、「さくら通り」と言って桜並木の通りなんですよ、こちらはソメイヨシノですが ♪

♪ きのう覘いてみた横浜公園のさくらも「ヨコハマヒザクラ」です ♪

♪ どうです、キレイでしょ ♪ 

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