貞観地震(じょうがんじしん)

 いまから1142年前の平安時代、西暦で869年7月13日に三陸沖で発生した「貞観地震(じょうがんじしん)」が話題になっていますが、マグニチュード8.3〜8.6で巨大津波が発生した連動型巨大地震と推定されていて、今回の東北地方太平洋沖地震と類似しています。
 「日本三代実録」という清和天皇からの三代、858年から887年までの30年間を扱った、編纂には大宰府に左遷されたあの菅原道真も加わったとされる歴史書貞観地震についての記載があり、地震による陸上での壊滅的破壊に加え大津波で平野が青海原になり1000人が溺死したとあります。
 貞観地震津波被害に関する調査がいまから僅か10年前に行われたというのは驚きですが、発見された津波の痕跡により当時の海岸線から仙台平野で数キロ、石巻では3キロ以上の内陸部まで海水が達し、津波の高さは10メートルを遥かに超えたことが推定されたようです。
 そして、いまから2年足らず前の2009年6月、経済産業省の審議会において、東電による耐震性再評価中間報告に対し岡村委員(産業技術総合研究所活断層地震研究センター長)が、同研究所の2005年からの調査で福島原発の北7キロの地点で現在の海岸線から1.5キロに津波による浸水の痕跡を発見した事実を挙げ、「原子力施設であるから貞観地震の規模の巨大地震津波の再来に備える対策の必要性」を主張したようです。貞観地震は、江戸時代の1707年に発生したマグニチュード8.4〜8.7と推定される宝永地震(東海・南海・東南海連動型地震)と並ぶ日本史上の二大地震でした。
 その時点で東電がまともに貞観地震再来の可能性を受け止め巨大津波対策を始めていたとしても、今回の地震貞観地震を上回るものであり、時間的にも万全の対策は終了していなかった可能性は高いと思いますが、リーマンショックが100年来の金融危機といわれるように、100年来や1000年来の大災難が発生する時代になったということです。
 因みに、東北地方太平洋沖地震の余震が続くなかの3月15日、富士山から僅か5キロの富士宮市の直下10〜12キロを震源とするマグニチュード6.4の大きな地震が発生しました。貞観地震発生の5年前、864年に富士山が大噴火を起こしており、東北地方太平洋沖地震との連動性が心配なところです。富士山は大噴火という規模ではこの貞観大噴火が最後で、その前は800年に大噴火を起こしています。

【ココのつぶやき】

♪ いまは100年来や1000年来の対策を考えないといけない時代です ♪ 

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