福島第一原発事故 − 水素爆発

 点検休止中の4号機で15日に当初火災と呼ばれた水素爆発が発生したことから、使用済み燃料棒プールの冷却装置停止により燃料棒の発熱が続きプールの水が蒸発して水位が低下、燃料棒が露出することで燃料棒の発熱が加速して損傷し、放射線が放出されるだけでなく周りの水蒸気と反応して水素が発生、密閉状態では水素爆発を起こし鉄筋コンクリート製の建屋の壁を吹き飛ばしたと考えると、1号機から4号機の使用済み燃料棒の計算発熱量からして爆発の規模や発生時期、プールの水の蒸発状況など説明つかないものがありました。
 昨日の3号機格納容器の内部圧力上昇問題再燃がきっかけで、事故発生からこれまでの経過を振り返りましたところ、燃料棒が露出することで水素を発生するのは原子炉内部の方が本来的な現象であったことを思い起こしました。
 震災時操業中だった1号機では、燃料棒の露出により発生した放射性物質と水素を含む蒸気が原子炉内部から漏れ出し原子炉を包み込む格納容器の圧力上昇を引き起こしました。12日に格納容器の圧力を低下させるため内部の気体が外部へ放出されましたが、外部とは建屋の内部のことで、水素ガスは建屋上部に充満して12日に建屋を吹き飛ばす水素爆発を起こしたのでした。14日に3号機でも建屋を吹き飛ばす水素爆発がありましたが、13日から格納容器の気体放出を行っており原子炉内部からの水素が原因でしょう。原子炉内部からの水素が原因でしょう。15日の2号機の爆発は1号機や3号機ほど大規模ではなかったですが、2号機でも15日0時過ぎより格納容器から外部への気体放出が行われており、原子炉内部からの水素による可能性が高いと考えられます。
 つまり、4号機の使用済み燃料棒による水素爆発発生は、使用済み燃料棒の発熱量が他の3機と比べ圧倒的に大きかったためで、1〜3号機の水素爆発は使用済み燃料棒というより原子炉内部からの水素によるものと考えた方が説明がつきます。3月19日の「福島第一原発 − 使用済み燃料棒プールの謎」は、使用済み燃料棒プールへの放水問題に気を取られ過ぎての的外れなものでした。
 一方、使用済み燃料棒プールには同じ4階レベルに予備プールがあり、4号機では水素爆発のショックで予備プールの水が流れ込んでいる可能性が考えられ、そのため水量が3号機よりも維持されているとの専門家の意見がありました。それにしても計算熱量が4号機の10分の1である3号機の水量があれだけ急速に減少したのは大規模な水素爆発の影響でプールに亀裂が生じ漏水している可能性があり、最悪、亀裂が拡大して崩壊するようなことがないか心配です。

【ココのつぶやき】


♪ きのう、クイーンズスクエアへ行ってこんな呑気に居眠りしていたのですが、3号機プールの亀裂が心配ですし、やっぱ、いちばん怖いのは原子炉の中の状態です、電源回復で冷却装置がプールでも原子炉でも早く稼動してください ♪

♪ 下のビションフリーゼマークをクリックしてね! ♪
にほんブログ村 犬ブログ ビションフリーゼへ
にほんブログ村