福島第一原発が心配です!!

 1号機そして3号機の水素爆発は建屋を吹き飛ばしたのですが、今朝6時頃に2号機で発生した水素爆発は格納容器の一部であるドーナツ状の圧力抑制室のもので、この部分に損傷が生じたと考えられます。その結果、3号機付近で測定された放射線量が400ミリシーベルト/時(40万マイクロシーベルト/時)に達し、これは人体に明らかに有害な水準で、250ミリシーベルト/時で髪の毛が抜けるといわれています。また、作業員の許容放射線受容量は“年間で”10万マイクロシーベルトです。東電は2号機爆発後50名程度の注水作業員を残しそれ以外を退去させました。
 3センチ厚位の鋼鉄でできた頑丈な格納容器は原子炉災害の最後の砦でこれがダメージを受けたことは大量の放射線流出につながる可能性がある重大な事態です。福島原発上空30キロ圏内が飛行禁止区域に指定されましたが、わが国では禁止区域指定は初めてのことで、それだけ事態は深刻と思われます。
 原子炉内部は運転を休止しても核燃料はしばらく熱を出し続けるので一定期間冷やし続ける必要がありますが、地震で非常用の冷却水循環装置のディーゼルエンジンが想定を超えた大津波の影響で作動しない事態が発生、外部から持ち込んだポンプ車で豊富な海水を使い炉内に注入している状況です(海水を使うと不純物混入で炉の再使用が不可)。
 能力が小さい移動式のポンプでは、炉内は圧力が高く海水注入が容易ではない状況ですが、昨夜、2号機の海水注入ポンプの燃料切れを見過ごすというミスもあり、一時2号機の海水注入が止まり水位が燃料棒の下まで下がり全面的な空焚き状態を作ってしまいました。これが原因で2号機の圧力抑制室の爆発につながった可能性があります。
 海水注入が継続できないと炉内の水位が下がり空焚き状態となって温度がどんどん上がり燃料棒が溶融(メルトダウン)して放射線を炉内で大量発生させるだけでなく、本格的なメルトダウンとなると最悪の事態として核分裂反応が再び活発化し大爆発が起こる可能性があり、その場合、格納容器も吹き飛び想像を絶する事態になります。最悪の事態に至らなくても、格納容器の損傷が広がり大量の放射線が流出する恐れがあります。
 それを避けるためには、充分な海水注入を維持して核燃料が安定化するまで冷却を継続する必要があるのですが、高放射線レベルの作業環境が非常に気がかりです。遠隔操作中心とはいえ、400ミリでは一人が一時に現場に入れるのは防護服を着ても精々10分から20分です。因みに、福島第二原発のすべての原子炉(4機)の安定化終了は確認されました。 
 なお、爆発を起こすほどの水素が発生したのは、冷却水位の低下で燃料棒が水面より上に露出して加熱が加速、燃料棒が溶けだし高熱の金属と水が反応して水素が発生、炉につながる配管の隙間あるいは破損部分を通じて流出したことが考えられます。つまり、初期的なメルトダウンは発生していたのです。4号機で今日火災が発生しましたが、4号機は地震発生時点検休止中だったので、既に鎮火され心配ないと思います。一番の問題は2号機、そして3号機と1号機も海水注入中で目が離せない状態です。


【ココのつぶやき】

♪ けさの爆発で2号機の格納容器に損傷ができ、放射線が漏れ出したのは怖い事態です ♪
♪ 命がけの作業員の皆さんご苦労様です、炉が安定化するまでなんとか注水を続け冷却を維持してください ♪


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