スペイン地中海沿岸のリゾート開発の実情調査

 不動産事業といってもいろいろありますが、日本人を対象とした場合、スペインでまず考えられるのは地中海沿岸での別荘開発でした。そこで、実際にどのようなリゾート開発があるのか調べてみることになり、地中海沿岸のフランス国境近くから順に見て回ることにしました。
 アドバイザー氏はサン・セバスティアン郊外のFuenterrabia(フエンテラビア)から車でバルセロナまで、全行程高速道路です。私はマドリッドからpuente aereo(プエンテ・アエレオ、空の橋)と呼ばれた航空機のシャトル便でバルセロナへ行き、アドバイザー氏に空港で拾ってもらいそのまま高速道路を走ってフランス国境の近くまで行きました。私たちが最初に訪問したのはAmpuriabrava(アンプリアブラバ)という碁盤の目状、縦横に水路を巡らし各戸がクルーザーの専用岸壁を持つ大規模な高級リゾート開発でした。フロリダの例を参考に開発されたといわれていますがフランスのコートダジュールにも同様な開発があります。日本でも長崎のオランダ村に小規模なものがありますがアンプリアブラバは60ヘクタールもある広大なものです。高級海洋リゾートの一つの究極の形だと思います。フランス国境からバルセロナの北側までの海岸をCosta brava(コスタ・ブラバ)といいますが、この海岸沿いには、誰がこんなに広くて豪華な別荘を買えるのだろうと思わせる豪邸bが続く海岸線がいくつもありました。
 地中海沿岸の海岸は北から順に、Costa brava(コスタ・ブラバ、荒々しい海岸)、Costa dorada(コスタ・ドラダ、黄金の海岸)、Costa blanca(コスタ・ブランカ、白い海岸)、そしてCosta del sol(コスタ・デル・ソル、太陽の海岸)と続きます。私たちはコスタ・ブラバ゙を調査したあと、バルセロナ近郊のVallromanes(バルロマネス、ローマの谷)というゴルフ場とその周辺の開発を見に行ったとき、現地の不動産業者からゴルフ場からすぐ近くの開発用地を紹介され、一つのケースとしてその開発用地に別荘を建設する粗案を作成しました。丁度このとき、私たちの会社の欧州のトップが交代するタイミングで、ロンドンに着任した最初の週末にスペインへ来て現地を見てもらうことになりました。私自身絶対これだという確信は持てなかったのですが、あまりインパクトを与えることができずこの件はお流れになりました。
 バルセロナへ2度出張したあと、3度目もアドバイザー氏とバルセロナ空港で会い第三次の調査出張を実施。コスタ・ドラダのTarragona(タラゴナ)、Valencia (バレンシア)とその周辺、そしてコスタ・ブランカのAlicante (アリカンテ)、Cartagena(カルタヘナ)とその周辺を調査していくうちに、スペイン地中海沿岸のリゾート開発は、ゴルフコースを中心に同じ敷地内に別荘を組み込むように開発する形が一つの典型的なパターンだとわかりました。カルタヘナの手前に18ホールのゴルフコースを3つ持つla Manga club(ラ・マンガ・クルブ)というイギリスのディベロッパーが開発した巨大な複合リゾートがありました。広大で、綺麗に整備されていて素晴らしいのですが、砂漠の中に人工的に造ったオアシスのようで、また、イギリス人ばかりの町の雰囲気が日本人向けとしては少し無理があると思いました。それまでに数多くの開発物件を見てきましたが、日本人向けということを考えると、何か足りないというかピンと来ないものばかりでした。いよいよコスタ・デル・ソルに入り、Almería(アルメリア)周辺からスタートし、マラガ空港に寄りロンドンからジョインする副支店長をピックアップして、ちょっと高台にあるMijas(ミハス)の別荘地帯を見て回りましたが印象は変わらないままでした。そして、Marbella (マルベージャ、美しい海の意味)市街地の少し手前にある5つ星ホテルdon Carlos(ドン・カルロス)に着いたのは陽が落ちるころでした。マルベージャ周辺にはこれ以外にdon Pepe(ドン・ペペ)とPuente romano(プエンテ・ロマーノ)という5つ星ホテルが続きます。
ドン・カルロスの建物棟から海側は広大な庭園のようで特に緑が多く、背後は、そんなに高くはないのでしょうが山脈が迫り、陽が沈んだあとの余韻の光に照らされて美しく雄大な姿を見せていました。この山脈のお蔭で周辺地域より雨があるので緑が多いとのことでした。こんな感覚は初めてでしたが、それまでのやや乾いた風景とは違う、日本人にも受け入れられる、何かインパクトを与えるものを感じさせました。ここはいけるのではという予感のようなものでした。
 翌朝、早朝に少し雨が降ったあと綺麗に晴れ上がり、私たちは、ドン・ペペとプエンテ・ロマーノをのぞいてからPuerto Banús(プエルト・バヌス)という高級マリーナに立ち寄りました。一流ブランド店や数え切れないほどのブティック、レストランが並ぶ、日本には存在しないスタイルの高級リゾート型マリーナでした。いまですと、アウトレットが併設された横浜のベイサイドマリーナが一流ブランド店とたくさんのショップやレストランがあるので少し似ているかも知れませんが、停泊しているクルーザーの大きさと数、そして何といっても全体の雰囲気が全然比較にならないものでした。マリーナの陸側、国道を地下道から通り抜けると左手にカジノ、右手に闘牛場もありました。そしてそのすぐ先には、ハワイのダイアモンドヘッドのように三角に切り立って見える山を背景に、ゴルフコースを中心に置いた大規模別荘開発が3つ並んであり、そのうちの一つを訪問しました。中には斜め真下にグリーンを見下ろせる戸建の別荘もある、ゴルフコースの間にうまく別荘区域を組み込んだ素晴らしい開発でした。
別荘開発は最後の数区域を残すだけの最終段階に近い状態で、そのうちの一つに開発事業者が現地事務所を構えているというので行ってみると、マドリッドで協力関係にあったスペインの大手銀行の子会社が開発事業者であることがわかりました。これはやれるのではと直感しました。マルベージャ一帯とプエルト・バヌスから続く周辺環境、そして対象のゴルフ場開発そのものが高く評価できる状況でしたが、副支店長はすぐにこの物件の何十戸かを押さえて販売から入るしかないと即断し、一部建設中であった2つの開発区域の別荘で、まだ売れていない個別の物件の選定に入りました。新規事業でもあり、事業の最終決定までには数多くの調査と確認の作業がつづきましたが、こうして私たちのスペインにおける不動産事業は別荘の仲介販売という形で小さくスタートするのでした。

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 きょうはサンデーちゃんとカノンちゃんたちといっしょにコーギーの「小町」ちゃんとトイプードルの「恋(レン)」くんにも出会い、みんなですこし遊ばせました。小町ちゃんはもう10歳だから暑かったころは歩くのが大変でした。恋くんはお散歩デビューのころに出会ったのがほんのこの間だったような気がしますがもう1歳半になったのですね。うちのココももうすぐ2歳の誕生日ですから、早いものです。さて、ココはなにを思ったのでしょう.....



♪ きょうはコマチとレンもいっしょだよ ♪
♪ コマチたちのママがおやつもってるぞ ♪









♪ なーんだ、おやつじゃないんだ、がっかりだなぁ〜 ♪











♪ レン!もう1さいはんになったの?! ♪
♪ はじめてあったとき、ほんのややこだったのに ♪
♪ そういえば、このごろあまりほえなくなったね ♪







♪ ボクもあまえてばかりじゃダメなのかな ♪












♪ あっ、サンデーのパパがぼくのほうにくるぞ ♪











♪ こんなふうにかわいがられるのは、やっぱ、うれしいんだよねっ ♪











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