福島第一原発事故 − 原子力安全・保安院

 これまで原子力安全・保安院というのは、経済産業省の一機関で資源エネルギー庁の特別機関という位置づけといいますが、福島第一原発事故に関し、東電が発表する同じ内容を東電から聞いて発表しているだけのように映っていました。特に、発表者は記者からの質問があると必ず隣にいる若い人に聞いて回答しているので、間にはいった人が頻繁に記者会見して発表しているのをもどかしく感じていました。客観的な立場で東電の説明を評価して発表しているのでしょうが。
 ところが、昨日、3号機タービン建屋で作業員3名が被曝した事故に関し、被曝の原因である建屋地下1階に溜まっていた水の表面の放射性物質の量が通常運転時の原子炉内部の水の放射性物質の量の1万倍ということで、原子力安全・保安院は、今日、判断理由の説明なしに、3号機使用済み燃料棒プールよりも原子炉のどこかに毀損(損傷)がある可能性ありと発表したのです。おっかないニュースです。
 原子炉本体が損傷していると今後とも高濃度の放射性物質が漏れ出る可能性があり、電力による冷却装置が復旧しても原子炉内部を安定化させるにも困難を伴う可能性が高まります。一定限度以上の放射性物質が漏れ出て原発に人が立ち入ることができずすべての作業を長期間放置せざるを得ない状態になると最悪の事態につながる大きな問題ですが、まだまだ安心できないということです。
 NHK解説員の説明では、原子炉といっても配管のどこかの可能性があり、また、使用済み燃料棒プールに大量の放水をしているのでプールから放射性物質を含んだ水があふれ出たり飛び散ったりしている可能性、あるいはプールの損傷による漏水の可能性もあるようです。原子力安全・保安院は、被曝の原因となった水の放射性物質の内容から、何ヶ月も前に操業を終えた使用済み燃料棒からのものとは考えにくいので原子炉本体からの可能性を考えているようです。しかし、もし、そうなら1万倍という数字はどう説明するのでしょうか。むしろ、原子炉内部と使用済み燃料棒プールどちらも水位が下がって露出した燃料棒が激しく損傷したため高濃度の放射性物質が発生した可能性を考える方が分かりやすいと思いますが。
 3号機はプールの水が一時殆ど空のような状態になった可能性があり、そのため燃料棒の損傷がひどくて高濃度の放射性物質が発生した可能性が高いのと、他のプールと比較して水の減り具合が極端に早いことからプール自体にひび割れができ漏水している可能性もあります。その漏水が今度の被曝事故の原因かも知れませんが、漏水があると相当厄介なことになります。
 1号機は原子炉圧力容器内部の冷却水温度急上昇の問題と原子炉格納容器内の気圧上昇の問題は一応安定化したようですが、これもなかなか安心できません。
 建屋の損傷が軽微だった2号機は最初に作業が進むと見られていましたが、タービン建屋内の放射線量が高いこと、ポンプなど交換が必要な部品が多いことなどで作業が一番遅れています。2号機の原子炉格納容器は損傷の可能性があるのでこれも心配です。

【ココのつぶやき】
 「はてな」の振込先銀行がみずほ銀行なので入金確認が遅れている可能性があります。とうとう、「はてな」から入金確認のメールが来なかったので写真の利用可能容量は引き続き限度いっぱいで、解消は月曜日までかかるかも知れません。

♪ みなさん、まだまだ安心できません ♪

♪ 下のビションフリーゼマークをクリックしてね! ♪
にほんブログ村 犬ブログ ビションフリーゼへ
にほんブログ村